「手のひらの東京タワー」って唄を知ってますか?
ゆーみんの唄で、たしか「昨晩お会いしましょう」ってアルバムに入ってる。
その唄が大好きで、金色の鉛筆削りは、東京タワーに行けば
手に入ると思ってた。 はじめて東京タワーに登ったのは、18の春
この唄を初めて聞いたのが15才の時だったから、3年くらい暖めてた
自分の中で、勝手に東京タワーのカタチした金色の鉛筆削りを想像していた。
だから、架空のものだってわかってショックだった。
でももしあったとして、私のイメージしたものと随分違ってたらもっとショックだったかも
私はそれを確かめたくてあれからずっと東京に来てるのかも

今回は会議があっての上京だけど、何回目だろう?
仕事が終わって、タクシーで京都駅へすべりこみ、最終のひかりに乗る
東京に着いたらもう時刻が変わる寸前
とっても疲れていて、車内でなめるようにお酒を飲んで
カップの17分の1くらい捨てた もったいないね
太宰を読んで、泣けて、
車内はビジネスマンばかりで、皆 「東洋経済」とか「ダイヤモンド」とか
「WEDGE]とか見てるのに私だけ太宰で、泣いてる。ヘンだよね
東京、12時を過ぎた表参道は、昼間の喧騒が嘘のように誰もいない
ちょっとこわいくらい
明日も早いし、ためいきの連続
でもここは大好きな南青山
10年前くらいに南青山がすごく流行ったことがあった。
「南青山物語」なんて単発のドラマがあったくらい
BGMはすべてワム 主演の岸本加代子のセリフ
「これが私の南青山か」私も言ってみたかった。
その後、代官山とか白金とかいろんな街が流行ったけど
南青山は、やっぱりいい。 なにかがしっくりきてる。
なんて言う私は本当に田舎ものだね
今回3日間は東京にステイできる筈だったのに、
病人続出で、シフトが狂い、お店を休めず、1日しかゆっくりできなくなった。
そんなことでも少しイライラしてたのかもしれない
東京で羽を伸ばしたいと、少し前からいろいろ計画してたのに、崩れたから
でも、1枚の絵の力が鬱鬱とした気分をはねのけた。
イッセイミヤケのショップ前に、パステル調の大きな絵がかかってあって、
暗闇の中にブルーがボーッと浮き上がってる。 ちょっと変わったイラスト。
それが、小さい頃に見たようななつかしいタッチ。 しばらくボーっと見てた
この丸み、このカーブ、この貝殻のカタチ、いつかどこかで見た気がする・・
少女時代に胸に刻み付けたものは、一生残るんだと思う
なんか、金色の鉛筆削り、見つけた気分だった
その絵をみてからなんだか気持ちが落ち着いた 不思議。
その日のホテルの部屋が快適で、いい時間を過ごせた
でもハプニングもあった
テレビつけたらいきなり「はあ はあ」で、しかも大音量。
うわっと思い、リモコンを動かすけど、全然チャンネルかわんなくてあせったー
今日はひとりなので必要ないです。とかつぶやいたり・・ね。
広いベッドにひとりきりで手と足ガバーっと広げて寝るのもたまにはいいかな
翌日は、虎の門パストラルで会議と懇親会
おいしいローストビーフを食べれたので○。
今回の東京はバタバタしてたけど、しっかりシナボン食べたし、
BAPYもminaも行けたし、白金のチョコレートショップ「エリカ」でまとめ買いも
できたので満足。ここのチョコ、特に「マボンヌ」は本当においしい。
今も、これが冷蔵庫に眠ってる、と思うだけで幸せな気分になる。
短い時間なりに行きたいところはきっちり行く自分は、まだまだ元気なのかも。
次、いつ休めるかわからないけど、マボンヌあるから大丈夫なようにも思うし
ちゃんと太宰を読もう、と決心できたことは大きいし
目眩がするほどの懐かしさを深夜の青山の街角でできる、なんて思わなかったし
打ちのめされても 発見あり、ってかんじかな
ああ、でも明日からのシフトの調整のことを考えると・・・・ためいき
仕方ない。 受け止めよう
そして寝る前に、 ためいきの数だけ亀之助の詩も読もう
おやすみなさい。
今日も明日も狭いベッドで寝息を感じて
ふとんとことんずらしたり、かけあったりして寝ることが
結局一番しあわせなことだから。
がんばろ

3:27:26 AM BGM 手のひらの東京タワー(もしかしたら2回目かも)2つある展望台の、てっぺんの方
昔、水族館の中に東京タワーが沈んでいく、ってラストシーンの小説読んだんだけど、誰か知ってます?
日本人の女性作家です。新井ちひろ、だったかなー