「私の桜」東京でも見つけました。
京都時代は、祇園の枝垂れ桜、嵐山の桜、西芳寺川沿いの桜、だったのですが
こっちへ引っ越してきて1回目の春に自分の桜をみつけられてラッキーだと思う。
ひとつめはもちろん、お店の目の前の桜、一番身近で愛すべき桜
ふたつめは、原宿の普通の民家の桜なんですが、見た瞬間忘れられないというか・・
家のまんなかをつっきるかのごとく立っている木で、2階に住んでる人のベランダが
花見の特等席、みたいなかんじなのです。なんだかすごく圧倒されて、好きになってしまいました・・
ちょうどアニヴァルサルカフェの裏手のあたりにあります。
そして最後は、神保町某所の桜
先日テレビで「Hydeアンプラグド」って番組があったのですが、
「美術倶楽部ひぐらし」へ向かうハイドの足取り、すべてわかりました(ってちょっとストーカーみたいで
ごめんなさい)でも、大好きな人と同じ道を歩いてみたい、っていう気持ちもわかってほしい
ハイドが「春ですねー」って言った桜の木、わかりました。
普通のマンションの庭に咲いてる桜の木なので、もちろんさっと思いをこめて通り過ぎるだけですよ
来年の春、ここの桜の木を見上げて「春ですねー」って言う自分を想像すると、この東京で1年
ストイックに頑張っていこう、って思えるのです。
その小さな通りを抜け、喫茶エリカも通り過ぎ、小さな路地に入ってまっすぐ進むと、
「美術倶楽部ひぐらし」があります。番組のすぐあとだったので、ハイドファンがいっぱいいたら
本だけ買って、店内をゆっくり見るのはまた今度、大雨の午前とかに来よう(あ、13時からだった)
と思ってたのですが、ドアを開けるとお客さんは私ひとりだけのようでした。
金子國義のイラストと本でうめつくされた店内、とても素敵です。神保町の路地裏にこんなお店があるなんて・・
そのお店をひとりでゆっくりと見れてすごく幸せでした。本を2冊とポストカードを4枚ほど購入しました。
お店の方から「ここはどちらでお知りになられました?」と聞いていただいたので
「先日のハイドさんと金子先生の対談をテレビでみまして・・あと雑誌「装苑」の今月号にも載ってましたし、
以前から知ってはいたのですが、今日神保町に来たついでに寄りました」と言うと
どうもハイドさんのテレビを見て来ました、って人は殺到はしてないようで「はあーそうですかー」みたいな反応でした。
ハイドさんのお友達の方が、金子先生のお弟子さんだとか、少しお話していただけました。
ハイドさんが座っていたソファーに、座ってもいい、と言っていただけたのでミーハーかと思いましたが
もうこんなチャンスはないだろうと思い、0.5秒くらいだけあの場所に座らせていただきました。
背後には素敵な絵が飾ってあります。ほんの刹那だけどなんか自分自身がパワーアップしたような錯覚を覚えました。
私は、血を吸われた方でなく、むしろ血を洗ったような気になったけど・・
でもハイドさんのことがなくても私はここを絶対気に入ってた。 8坪だそうですが、実際より広く感じました。
「私の店なんて5.5坪です」とついつい言ってしまい、古本屋をしてることを恥ずかしながらお話すると
「ポストカードを卸したりもできますよ」とも言っていただき、名刺交換までしてきてしまいました。
私のような小さきものがまだまだ恐れ多い話ですが、もうちょっといろいろ勉強して、またお店の方へ伺いたいと思います。
ほんとに素敵な空間でした。あのドアをふたたび開けて外界へ出るとそこはもとの神保町の路地でした。
2階にある喫茶店「蔵」で珈琲をいただきながら本を紐解きましたが、なんかとても充足感があった。
そこは好きなカップが選べるのですが、小さめを選んだのでマスターが気を使って少し足していただいたり、
いい喫茶店でした。また画廊の方とセットで行きたいと思います。
「ハイドの足跡をたどる神保町めぐり」ちょっとした旅行気分でした。
「とらや」で羊羹買ってバッグに忍ばせていったし(320円の珈琲羊羹。パッケージおしゃれ)
そうそう、「自分の桜」の話でしたね。
1年に一度、春の季節に自分の桜に会いにいく、これは一生続けると思うのです。
咲いてるとき以外をどう過ごすか、が大きいと思う。もう少しずつ次の春に近づいてる。
時間を大切にしていかなくては・・
とりあえず新緑の生命力たくさん浴びようと思う。 「東京の5月」はすぐそこです。

8:42:48 PM(あの画廊のあのソファーの上)BGMは、やはり「ROENTGEN」

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